診療案内
眼瞼下垂手術とは
眼瞼下垂とは、眼瞼(上まぶた)が正常な位置より垂れ下がり、
黒目の上方が少し隠れて視界が狭くなったり、物が見えづらくなったりする状態をいいます。初期の頃には、額やまつ毛の部分の筋肉で目を持ち上げるため、疲れの原因や額の皺になったりします。
多くの場合は年齢が原因ですが、生まれつき眼瞼(まぶた)を持ち上げる筋力が弱い方もいます。
眼瞼下垂手術が有効な眼科疾患
眼瞼痙攣, 眼瞼皮膚弛緩症, 動眼神経麻痺, 重症筋無力症, Horner症候群, Duane症候群
眼瞼下垂手術の手術の流れ
1、カウンセリング・採血結果の確認と手術日の確定
軽度の場合は経過観察となりますが、症状の改善には手術以外の方法はありません。
まずは眼瞼下垂症かもしれない、と思ったらカウンセリングのために受診して下さい。
瞼の開き具合、頭位や顎の姿勢、お困りの症状、他に目の病気がないかどうか、を診察します。
保険適応の手術の対象かどうかを判断いたします。(保険の適応とならない場合は美容の手術となります)
10日~2週間で採血結果が出ますので、結果をお伝えします。
結果に異常があれば、まず内科の治療を優先します。
2、手術(当日)
眼瞼下垂手術は、まぶたの中の板(瞼板)に付着しているゴムのような役割を果たす筋肉(眼瞼挙筋腱膜)を探し出し、短く縫いつけることによって再び張力を回復する手術です。その日にご自宅に帰ることが可能です。手術当日は眼帯をしますので、お車でのご来院ははお控えください。
3,術後しばらく
帰宅後はなるべく頭を高く、保冷剤などでよく冷やすことをお勧めしています。
また、当日は早く横にならずに、頭を高くした状態を保っておくと、腫れにくいです。腫れが少ないほど傷の回復は早くなります。
術後も毛細血管からの出血が72時間は起こり得るため、翌日は結構腫れます。このため術後2~3日はなるべく安静にしておく方が腫れが少なくて済みます。
また、この期間は、飲酒、運動、湯船につかることは血流が増え、腫れが悪化するため控えて頂いています。(シャワー浴は大丈夫です)
翌日は傷口の確認のため来院が必要です。ガーゼは病院に来てから外します。
傷の状態が良ければ、絆創膏は必要なく、軟膏を一日に5~6回塗って絆創膏の代わりにします。
眼瞼下垂手術の手術後の注意点
抜糸は傷の状態にもよりますが、通常1週間後に抜糸しています。
使用する糸は髪の毛位の細さなので、腫れが引けば見た目にもそこまで目立ちません。
抜糸後の傷の赤みはしばらく続きます。
また腫れやすい体質や肌質の人は朝むくみやすくなったりすることがしばらく続きます。長い人で3ヶ月~半年くらいで落ち着きます。
腫れが長引いている方には軟膏をかえるなどして対応します。
術後の傷の確認を1か月後、3か月後にも来院して頂きます。
よくある術後の自覚症状
・まぶたは非常に腫れやすいため、ほとんどの方で腫れが必ず起こります。 ・視力の変化 (極端に変わるわけではありません。よくなることも悪くなることもあります) ・皮下出血(あざ)がかなり強く出ることもある ・一時的に涙や目やにの量が増えたり、逆にドライアイになることもある。
主な紹介先
東京女子医大東医療センター, 都立駒込病院, 聖路加国際病院, 日大板橋病院, 国立成育医療センター, 順天堂大学病院, 日大駿河台病院
まぶたが下がったのは年のせいだからと諦めずに、一度ご相談ください