診療案内
硝子体注射とは
VEGFの働きを抑える作用を持つ抗VEGF薬を硝子体に注入することで症状を改善します。
当初は加齢黄斑変性という、網膜の下に異常な血管(脈絡膜新生血管)が生えてきて出血や網膜のむくみを 起こす病気に対して行なわれ始めた治療ですが、糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、近視性脈絡膜新生血管症などにも効果があることが分かり、適応する患者様の数が増えています。
硝子体注射が有効な眼科疾患
糖尿病網膜症, 網膜剥離, 黄斑円孔, 加齢黄斑変性症
硝子体注射の手術の流れ
1、術前検査・手術についてご説明(3日前)
手術前には御家族と一緒にご来院いただき、硝子体注射の方法、手術後の注意点、手術後の見え方の説明、手術のリスクなどをお1人お1人に合わせてご説明し、またライフスタイルやご希望をお聞きすることにより手術日や眼内レンズなどを決定していきます。手術前に眼の検査や手術時に必要な採血検査なども併せて行います。
2、手術(当日)
子体を切除するカッター、眼内を照らすライト、それに眼内に灌流水を流す針を入れ、眼内に水を流しいれながら、硝子体を切除し吸引(青矢印)していきます。当院では、小さな切開で済む器械(差し込む器械の直径は約0.5mm)を使って行います。直径約24mmの小さな空間内での手術ですので、繊細な操作が要求されます。
硝子体注射の手術後の注意点
硝子体注射は、注射後の注意点を守ってさえいれば比較的自由に日常生活をすることができます。
しかし、眼内への処置である以上、感染症の危険は非常に低いですが、白内障手術や硝子体手術と同程度の確率で生じます(約2000分の1程度)。
注射前後に説明をしますので順守して下さるようお願いいたします。
注射当日は首から下のみ入浴は可能です。
また直接目に水が入るような洗髪・洗眼はお控えください。
(翌日からは可能です。)
硝子体注射手術の費用
種類 | 3割負担の方 | 1割負担の方 |
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手術費用 | 約52,000円 | 約17,500円 |
主な紹介先
東京女子医大東医療センター, 都立駒込病院, 聖路加国際病院, 日大板橋病院, 国立成育医療センター, 順天堂大学病院, 日大駿河台病院
ものが見えにくくなった時は、「年のせい」「これくらい平気」と安易に考えずに、早めに眼科を受診しましょう。